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着物の里探訪記第五弾

きものの里探訪記 第五弾
米沢紬の里~紅花染に魅せられて~ 山形県米沢市にて
株式会社新田  五代目新田源太郎さんを訪ねて

株式会社新田 株式会社新田


きものの里探訪記も第五弾となりました。 沖縄は石垣島から始まった探訪記も遂に東北までやってきました。
記念すべき東北編の第一弾は米沢紬です。

五代目新田源太郎 米沢の織屋の中でも紅花染で有名な『株式会社新田』に五代目 新田源太郎さんを訪ねました。 源太郎さんからは米沢紬への『熱い想い』と『自分の夢』を語っていただきました。 まだ、お若いのに礼儀正しくまたご自身の夢をきちんと持ってらっしゃる事が伝わってきました。 さすが五代目と感服です!! ちなみに独身とのことです!!
五代目 新田源太郎氏


【米沢市】
米沢市は東北地方の南部、山形県の南東部にある人口約9万2千人の置賜地方の中心都市で、置賜総合支庁の所在地でもあります。 また、近くには天元台スキー場や栗子国際スキー場、白布温泉を始めとする米沢温泉郷など自然に恵まれた山形県人口第四位の市です。

【米沢紬(よねざわつむぎ)】
「米沢紬」、「長井紬」、「白鷹紬」の3つの紬を総称して【置賜紬(おいたまつむぎ)】と呼ばれています。 置賜とは山形県の置賜地域のことで、米沢市を中心として、近隣市町(長井市、南陽市、高畠町、川西町、小国町、白鷹町、飯豊町)を含めた3市5町の地域です。 【置賜紬】は第9代米沢藩主、上杉鷹山(ようざん)公(1751~1822年)の藩政再建策に端を発し、山形県置賜地域に伝わる伝統産業として現在に至ります。
今回、置賜紬の中でも、米沢紬の米沢を訪れた一番の理由は紅花による染めを見たかったからです。 生憎、訪ねた時期が良くなかったこともあり、染めの体験は出来ませんでした。 しかし、源太郎さんが『次に来たときは是非、染め体験をしてください』と仰ってくれたので、もう一度米沢を訪れるチャンスが出来たのでとってもラッキーでした。(米沢紬Part2に乞うご期待!!)
話は紬から少し変わりますが、本来 米沢は袴の産地としてもとても有名で、その中でも新田は『袴の新田』と言われるほど品評会で数々の賞を得たそうです。
賞に輝いた袴
源太郎さんの作品
しかし、袴の生産は大正時代をピークに今では全生産数量の1割とのことでした。 時代の移り変わりとは言え、日本は『大切なもの』を失っているんだと今回も感じました。
現在の新田の生産の割合は、着尺が7割、帯が2割、袴が1割だそうです。
源太郎さんに将来の夢を尋ねたところ、『袴の復活』と力強く返事が返ってきました。 これからも袴の産地 米沢に恥じないよう袴に注力していくとのことでした。 袴の産地としての米沢にこれからは注目したいです!
工場内では織機が所狭しと並んでいました。全体の90%は機械織りとのことでした。
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【紅花染】
紅花からは黄色と赤の種類の染料が取れます。 花が黄色のときに摘み取ります。それを水洗いして黄色の染料が取れます。 ここでは詳しくは触れませんが、その後いろいろな工程を経て赤の染料が取れます。 これに藍の青色が加わると色の3原色が揃います。
源太郎さんの祖父である三代目秀次氏が昭和38年に紅花と出会い、以来紅花にとり憑かれ、 ひたすら自ら納得のいく色を出すために 染め続けて現代に至っているとのことです。
紅花 ここで紅花について少し触れておきます。 紅花は、アザミに似た菊科の花です。梅雨の時期から梅雨明けにかけて、真黄色の花を咲かせます。 原産地のエジプト・地中海沿岸からシルクロードを経て、飛鳥時代に渡来しました。 特に江戸時代においては、土も肥えて水はけもよい最上川流域は紅花の一大産地となり、山形の紅花は京都や大阪で大変重宝されました。 現在では、加工用の最上紅花や、切花用のとげなし紅花・しろばな紅花などが、山形県内の村山・置賜地方を中心に栽培されています。 昭和57年には、紅花が山形県の花として定められました。
紅花


紅花染の着尺
今回の取材の最後に紅花の赤の染料だけで染め上げた門外不出の着尺を特別に見せていただきました。 神秘的な赤色にすっかりと魅了されてしまいました。
染め体験をするために絶対にもう一度米沢の地を訪れようと思いました。


【編集後記】
今回の取材は10月の始めでした。 気候も良く、東北編第一弾の取材はとてもすばらしいものとなりました。
源太郎さん 本当にありがとうございました。 すばらしい袴が織り上がることを期待しています。 今度は絶対に染め体験をしたいです。
末筆となりましたが、米沢駅まで送ってくださいまして本当にお世話なりました。 また、いつかお会いできる日が楽しみです。
きものの美 和(なごみ)
店主

※この記事は2010年10月のものです!

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