【地直し】京悉皆の伝統工芸士を訪ねて!
京の都に友禅の『伝統工芸士』を訪ねて
着物と言えば、京都と思われる方もたくさんいらっしゃると思いますが、 今回は、京悉皆業のプロを訪ねることとしました。
悉皆という言葉を聞いたことはありますか? しっかいと読みます。
一言でいえば、着物の修理(リフォーム)に関してはなんでも相談にのる きもののよろず相談窓口です!
シミ抜き・染替・ヤケの直し・柄足し・刺繍直し・家紋の直し等、いろいろな修理があります。
京友禅・京小紋の美しさは、このような京悉皆業があってこそ成り立っていると言っても過言ではありません!
さて、前置きが長くなってしまいましたが、今日は【地直し(じなおし)】のプロ 中村さんを訪ねました。
中村さんは、『染色技能士1級』であり『京友禅 伝統工芸士』でもあります。
【地直し】とは、文字通り 着物の地を直すことです。 皆さまが、よくご存じの言葉でいえば、『シミ抜き』も地直しの一つです。 要するに、着物の地を元に戻すお仕事です!
★舛添元大臣のときに資格を取得! | ★伝統工芸士!日本の伝統文化を背負っています! |
私が中村さんに厳しい職人の道を歩まれてきた支えとなっているものを訪ねると、中村さんは一番の励みは『お客さまの喜ぶ姿』だと答えてくださいました。
私は職人さんに対して、「無口」「頑固」など 堅い印象は持っていましたが、中村さんの若き頃の苦労話など、職人さんらしからぬ『心地良いしゃべり』にすっかりと魅せられてしまいました。
実際に匠の技を見せてもらいました。 中村さんにしてみれば、匠の技ではない 出来て当たり前 とおっしゃっていましたが、そのテクニックには驚嘆しました。 写真のグレーのちじみの襟元の焼けを補正する作業を見せていただきました。
グレーの生地に紺の染料???? |
色合わせもせずに、グレーの生地に紺の染料を挿そうとしていたので、大丈夫なのか??と思って見ていたら、僅かの時間で焼けが修正されて直ってしまいました!! 驚きの一言です! 聞いてみると、生地の中に隠れている本当の色が見えるそうです??
【地直し】... 悉皆業の中でも守備範囲が広く、奥が深い!!
こんな 名人に 『京友禅』『京小紋』は支えられているんだ・・・と痛感しました!!!
中村さんから、シミに対するアドバイスをいただきました。
・近所のクリーニング屋さんには出さないで!! シミが取れるどころか ひどくなることもありますよ!・生地まで傷んでしまうこともあります!
・シミは放置しておくと、元々の地色までもが変色してしまいます。
仮にシミが取れても、色を挿さないと絶対に元通りにはなりませんよね!
結論は ≪シミ抜きは、京都の悉皆に任せるべし!!!≫
取れない場合でも、柄足し等々の技術で商品価値を取り戻せます!
がんこなシミ・あきらめていたシミ お困りの方は、こちらまで!!!